高次脳機能障害とは? 主な症状や原因、治療方法は?

B!

 

 

こんにちは、ふみーずステディです。

東京都江戸川区にて現役在宅ケアマネージャーとして単独居宅支援事業にて勤務しております。

 

今回は”高次脳機能障害”についてご説明いたします。

高次脳機能障害とは、脳卒中や交通事故などによる脳の損傷が原因で、言語や記憶、注意、情緒といった認知機能に起こる障害を高次脳機能障害と言います。

注意が散漫になる、怒りっぽくなる、記憶が悪くなる、段取りが悪くなる、などの症状があり、全国に50万人くらいと推定されています。

 

1. 高次脳機能障害の概要

高次脳機能障害は、病気や怪我により脳が損傷することで起こる障害で、失語症(聞く、話す、読む、書くに障害)、失行(一連の動作が行えない)、失認(状況を把握することができない)、記録障害、社会的行動障害などが見られます。症状が多様なため、専門職間での情報交換が必要です。

 

2. 主な症状

記憶障害:新しいことが覚えられず、なんども同じ質問をします。約束したことを忘れるなど少し前の出来事を思い出せません。

注意障害:同時に複数のことを行うと混乱したり、単純なミスをします。物事に集中できないこともあります。

遂行機能障害:計画を立てることができず、指示がないと行動ができません。

社会的行動障害:感情的な言動を発してしまいます。暴力をふるってしまう、大声を出す、こだわりが強くなってしまうなどの症状があります。

失語症:思うように言葉が出てこない、話せないなどの症状があります。

言葉が理解できません。そのほかは病識の欠如、意欲の低下、動きや反応が遅いなどもあります。

 

 

3. 原因

脳血管障害脳梗塞脳出血くも膜下出血など)による脳損傷が原因となります。

●交通事故や転落事故などによる脳損傷、脳炎や低酸素脳症などによりう脳損傷もあります。

 

4. 治療方法

●医師の指示に基づいて、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、看護師などが症状に合わせてチームのリハビリテーションを行います。

●地域のサービスや家族の協力を得ながら、生活訓練を行います。

 

5. ご家族、支援者(ケアマネなど)が把握するべきポイント

原因となった疾患や事故 ➡ 脳梗塞、脳出血などの疾患、脳の手術、交通事故や転落事故など、発生の原因について確認します。

高次脳機能障害支援訓練機関で行うプログラムへの参加  ➡ 発症・受傷からの相対的な期間や目標に合わせて『医学的リハビリテーションプログラム』『生活訓練プログラム』『職能訓練プログラム』などへの参加を検討します。

障害の確認 ➡ どのような障害があり、日常生活にどのような支障があるか確認します。失語症、失行(着替えなどが自分でできるか)、失認(視覚失認、相貌失認、聴覚失認など)、認知障害、記憶障害、注意障害によるものなど。

失語症への対応 ➡ 物事に対する理解はしていても言葉が出ずに話ができないため、他の伝達方法を検討します。

失行への対応 ➡ 着衣の介助や嚥下(飲み込み)動作の見守りなどを行います。

失認への対応 ➡ 人の顔の見分けができなかったり、半側空間無視がある場合は、周囲の理解の促しや住環境の整備を行います。

認知障害、記憶障害、注意障害への対応 ➡ 周囲の人の働きかけやメモの活用をします。

 

6. 今日のまとめ

高次脳機能障害は日常生活を過ごしていくうちに顕在化していくケースが多く、前述した症状を伴います。周囲の方々のフォローを受けながら日常生活を送っていかなければなりません。

ケアマネやご家族など周りの人たちが観察しながら、本人ができない部分を民間のサービスを利用したり、ご家族が身の回りのお世話することでフォローしていきましょう。

 

今日はこれまで。

引き続きよろしくどーぞ!

 

【関連記事はコチラ↓】

最新の記事はこちらから