こんにちは、ふみーずステディです。
東京都江戸川区にて現役在宅ケアマネージャーとして単独居宅支援事業にて勤務しております。
居宅支援事業所のケアマネ業務について業務効率化の方法をご紹介していますが、前回の【残業なし業務効率化⑧】では、帳票に関してや実績化の効率化についてご紹介いたしました。
ここまでのケアマネ業務効率化を実践していただければ、概ね無駄を省くことはできると思います。
そして今回は【デバイス・クラウド】についての有用性についてお伝えいたします。
昨今介護業界は、未だにアナログ色が強く、インターネットを活用して業務効率化を図るということが、頭ではわかっているけれども、後手後手に回っていることが否めません。
しかしながら、人手・人材不足は変えられない事実ですので、ITを活用しての業務効率化を推進していくことは、当業界、高齢者を在宅で支えていくためには絶対に必要です。
今回の記事でオススメするアイテムや業務改革の導入は、少々敷居が高い部分もありますが、ケアマネ業務の効率化はもちろん、働き方改革の導入、受け入れのスタート地点として、早急に検討するべき具体案です。
1. 業務用携帯電話はスマホにしよう
ケアマネは医療介護事業者、病院、行政など様々な職種や関係者の方のお力を借りながら、利用者様やご家族の在宅生活を支援します。
必然的に多くの調整が必要になってくるので電話をかけたり、メールを送る機会が多々あります。
最近ではケアマネに業務用の携帯電話を貸与している事業所も少なくはないと思いますが、未だにガラケーの携帯電話を貸与している事業所様の方が多いのではないでしょうか?
私たちの事業所も以前はガラケーを貸与していましたが、現在はアップル社の『I PHONE 7』を活用しています。
*通信費用含むリース契約で、月額4~5千円程度(通話料、通信量込み)です。
会社で使っている業務管理ソフト(私たちは”楽にネット”という外部の管理ソフトを利用しています)によりますが、携帯電話がスマホであれば業務管理ソフトと連動させることが可能な場合があります。
パソコンがない環境でも利用者情報等をアプリやブラウザー(ビーイング、サファリ、クロームなど)を通して閲覧することができます。
そして、何より連絡先の登録作業や検索、メールでのやり取りの時間が圧倒的に短縮されます。
正直なところ、ガラケーを使っていた時はそれほど、不便を感じませんでした。
しかしながら、いざスマホに変更してからは、1つ1つの作業・手間の時間が短縮されて仕事が早く終ることを実感できています。
他のケアマネも『ガラケーには戻れないよね~』と同じ意見です。
そしてもう1つ利便性が向上したことは、事業所内での情報共有や伝達事項の活用です。
そのツールとして皆さんご存知の『LINE』アプリを情報共有ツールとして活用してます。
今まではデスクの上で付箋やメモ用紙に書き込み手渡しやパソコンのモニターに貼り付けて伝言していましたが、現在では『LINE』で対象者にメッセージを送るだけです。
事務所の一般電話に◯◯ケアマネ宛に電話がかかってきたら、受話器で要件を聞きながら、『I PHONEのLINEアプリ』でその場でメッセージを打ち込み、即時送信します(シンプルに要件のみ送ります。お疲れ様です等の無用な文言は入れないようルール化すると良いです)。
受け手は外出中でもそのメッセージを確認し、対処が可能となります(送り手は既読の確認ができます)。何より、付箋やメモ用紙は紛失するリスクがありますし、『LINE』のメッセージであれば履歴が残りますのでメモを残した残さない、言った言わない等のトラブルを避けられる上に、即座に情報共有ができます。
ミーティングの日程調整や研修の告知など様々な情報共有・打診が可能で履歴が残りますのでとても効率的に活用できます。
2. タブレット(通信環境込み)を導入しよう
次に導入したいのは、『タブレット』です。当事業所では、アップル社の『I PAD』を活用しています。
*IPHONE7と同様に通信費用含むリース契約です。月額4~5千円程度(通信量込み)です。
ケアマネは外出機会が多く、利用者様のお宅へ頻繁に訪問します。
契約、アセスメント、担当者会議、モニタリング等、訪問時に行う業務が多数ありますが、外出先でこれらの業務記録をほぼ完結させることができる有用なアイテムが『タブレット』です。
一般的には、利用者様宅や病院等で、アセスメントやモニタリング、担当者会議などを開催して、紙の用紙にボールペン等で記録したのち、事務所に戻ってから管理ソフトに打ち込んでデータ化しているのではないでしょうか?
『タブレット』を使って、その場でタイピングしてしまうことにより、ペンで記録を書き込むこと、書き込んだ記録を事務所でタイピングするという無駄な重複行為を回避し、効率化できます。
また、タイピングには『キーボード』が必須です。
ダブレットをパソコンのように活用するためにキーボードも導入してください。
『キーボード』とセットでIPADを最大限有効化し定時時間内に業務を完了させましょう。
*キーボードはリース契約がないので購入します。
また、訪問時の移動時間のちょっとした空き時間を使って経過記録をはじめ、アセスメントやモニタリング、担当者会議の記録漏れや誤字脱字を確認修正することができます。
『アップルペンシル』の活用も検討されると良いでしょう。
メモ用紙にペンで書き込む感覚とほぼ同様にIPADを活用できます。
アップルペンシルはI PADと相性が良く、書き込みの感度が非常に高いので、本物のペンを使っているようになめらかに書き込みできるのでオススメです。
IPADの既製のメモアプリやワードやエクセルデータ上にも書き込みができます。
*アップルペンもリースできないので購入しています。
過去の記事(当記事の下部にリンク貼り付けています)でも述べていますが、当事業所ではアセスメント用紙やモニタリング用紙などの帳票は、マイクロソフト(MICROSOFT)のエクセル(EXCEL)で作成して管理していますので併せて活用していただくことを推奨します。
*次の『クラウドの導入』とOffice Soft(エクセルやワード等)との相性も抜群です。
3. クラウド(office365)の導入
タブレットの活用は、『クラウド』の導入とセットで効果が最大化します。
クラウド(クラウドサービス)とは、一言で言うとインターネット上に様々なデータを保管できる仕組みです。
インターネット上にデータが保管できるので、オンライン環境(WIFIなどインターネットが繋がった状態)があれば、いつでも、どこでも、パソコンやその他のデバイス(I PHONEや I PADなど)を使用してデータの作成や修正が可能となります。
外出先ではI PHONEや I PADで、事務所ではパソコンからクラウド上に各帳票(アセスメント帳票、モニタリング帳票など)をデータで修正・保存することができます。
アセスメントやモニタリングを利用者様宅や病院等でI PADにヒアリング内容や目標の達成状況など必要な情報を入力してしまえば、即時保存されます。
何度も申し上げますが、メモした内容を事務所に戻ってパソコンに入力し直す無駄な重複作業が無くなります。
特にオススメのクラウドサービスは『Office365』です。
主な理由は価格面とソフトウェアの汎用性です。
当事業所では、アセスメントやモニタリング帳票をエクセルにて作成管理しているので、最新のエクセルやワード、アウトルックなどOfficeSoftが定額サービス(サブスクリプション)で利用できる『Office365』を選択しました。ブラウザー経由でもアプリ経由でも作成・修正がいつでもどこでも可能(オンライン環境がある場所であれば)です。
複数の定額プランが存在しますが、『Office 365 Business』で十分です。
*価格は月々900円/1名とリーズナブルで必要なサービスは網羅しています。
整理しますが、当事業所では、以下の帳票を『Microsoft Office』のソフトで雛形作成しています。
①アセスメント帳票=エクセル(EXCEL)
②モニタリング帳票=エクセル(EXCEL)
③担当者会議メモ=ワード(WORD)
④経過記録=楽にネットアプリ
このように①~③の帳票はマイクロソフト社の『Office Soft』を利用しているため現状では『Office 365 Business』プランが最適といえます。
*『Google クラウド』も試しましたが、『Office Soft』との互換性を検証すると圧倒的に『Office 365』が使いやすかったです。
4. まとめ
デバイスやクラウドの導入する際は、初期費用がかかりますし、有効に活用できるよう職員に教えなければなりません。
まずは経営者、管理者、運用者が運用・検証した上でしっかりと価値・必要性を理解することが肝要です。
当事業所でも、私や他のケアマネジャーも例外なく各種デバイスの導入に大きな抵抗感がありました。今のやり方を変えることは誰でも抵抗があるはずです。
しかしながら実際に導入し、使ってみると担当件数が増えているにも関わらずすべてのケアマネジャーの残業時間の削減に繋がり、ストレスフリー快適な環境となり、定時帰宅が現実となったのです。
当初は30名程度の担当利用者数で19時半、20時に退社していましたが、現在では40名の担当利用者は軽く超えて、18時(定時)に「お疲れさまでした~」と退社することが、習慣になっています。
繰り返しますが、現状を変化させることは望まれないですし、当業界は特にアナログ色が強くITリテラシーが低い方が多いので導入障壁が高いことは否めません。
◆よくわからないけどデバイス、クラウドに興味あるのでまずはやってみたい人
◆使ってみてあまり効率的になっていないと思えばやめちゃえと楽観的な人
◆現状を打開しなければと強く思う管理者、経営者の方
今回ご紹介したデバイスやクラウドを導入したとしても費用的には↓くらいです。
・『Office 365 Business』プラン=900円/月
・『IPHONE7』通話料通信量込み=4,000~5,000円/月
・『IPAD』通信量込み=4,000~5,000円/月
=1名月々10,000円程度のリース費用。
・『キーボード』=13,000円程度
・『アップルペンシル』=15,000円程度
=1名28,000円程度の初期購入費。
*経営基盤を揺るがすほどの費用ではないので騙されたと思って是非一度お試しください。
今日はこれまで。
引き続きよろしくどーぞ!
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