こんにちは、ふみーずステディです。
東京都江戸川区にて現役在宅ケアマネージャーとして単独居宅支援事業にて勤務しております。
今回は”胃ろう(PEG)”についてご説明いたします。
胃ろうは、内視鏡による手術により胃に穴を設けて、そこからカテーテルを通じて、1日に数回、直接胃に食事(栄養剤)を入れたり、薬を入れたりする方法です。
胃の穴に取り付けられた器具を『胃ろうカテーテル』と言います。
*"PEG(ペグ)=Percutaneous Endoscopic Gastrostomy : 経皮内視鏡的胃瘻造設術"とは、内視鏡を使って『おなかに小さな口』を造る手術のことです。
1. 胃ろうの概要
胃ろうは経腸栄養のひとつです。
経腸栄養とは、口から食事を取れない、あるいは摂取が不十分な人の消化管内にカテーテルを挿入して胃や腸などの消化管に栄養剤を直接注入し、栄養状態の維持・改善を在宅で行う方法です。
胃ろうの他に、経鼻栄養、腸ろうなどがあります。
最初に手術が必要ですが、使用する人に不快感や苦痛が少なく、管理がしやすいので在宅療養に適しています。
言語訓練や、口から食べるリハビリテーションが行いやすいという長所もあります。
2. 対象者
経口摂取ができない人や、口に食べ物が入ると誤嚥を起こし、生命に危険が及ぶ人などが対象となります。
口から栄養を取ることができなくなったものの、胃や大腸の消化管の機能は正常で、4週間続けて使用できる人に適しています。
3. 注意点
栄養剤注入時の姿勢や注入速度に注意します。
日々の観察と清潔ケアによりスキントラブルを予防することで、特別な対処は必要なく日常生活を送ることが可能です。
定期的なカテーテルの交換は医療職によって行われますが、麻酔は必要なく、在宅でも外来でも交換が可能です。
しかしながら、入浴時には特別な配慮が必要なので、具体的な対策を医療職と相談しながら行うことは肝要です。
4. 今日のまとめ
人間が生きていく上で食べることは、大切な欲求であり、おいしい食事は人生の質を高めてくれます。
したがって、できる限り自分の力(食事を噛み砕き、味を感じて、消化していく)で食事を続けたいと願う方が大半だと思います。
しかしながら、胃ろうには、嚥下障害による誤嚥性肺炎のリスクの軽減や肺炎などのリスクを回避し、患者本人と介護者の両方にかかる負担を減らせるという事実があることも確かです。
当然デメリットもあり、胃ろうの周辺の皮膚がただれたり、まれに注入した栄養剤の逆流を起こしたりすることがあります。
胃ろう用の栄養剤や半年に一度程度のカテーテルの交換が必要なために、費用がかかる点もデメリットとして挙げられます。
今日はこれまで。
引き続きよろしくどーぞ!
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