ケアマネージャー【相談援助の原則】利用者・家族の7つのニーズ
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こんにちは、ふみーずステディです。

様々な利用者と接していると利用者や家族の数に比例して様々な要望が上がってきます。時折自立支援につながらない自己の利便性を高めるために介護保険サービスを利用したいという要望もあります。

そんな時は介護保険サービスの趣旨を説明し、できることは自身で行いながら、できない部分を支援することによって自立支援につなげていく。

その上で利用者本位のサービス、QOLの向上のために必要なサービスを提案、提供しなければなりません。ただ単に言われたままの要望を叶えることがは自立支援やQOLの向上につながらないので納得していたっだき避けなければなりません。

何が利用者の自立を促し、QOLの向上につながるか。真剣に取り組まなければなりませんが、ケアマネ自身に軸がないと介護保険サービスの趣旨を逸脱してしまいかねません。

そこでケアマネの相談援助において利用者が持っている人としての基本的なニーズを意識しながら相談援助を行うことが非常に重要です。

利用者に共通する基本原則7つのニーズを日々意識することによって安定したプロのケアマネ業務を遂行できるよう取り組んでいただきたいと思います。

 

1.利用者が共通して持っている基本的な7つのニーズ

 

利用者は一人の個人として認められた上で対応して欲しい

利用者は典型的な例やあるグループに所属している者として分類されることは望んでいません。何かのグループに属しているのではなく、一人の個人として認められ、対応して欲しいと望んでいます。

利用者や家族をパターン化せずに常に個別の支援を心がけながらアセスメントすることがケアマネとしての心構えの1つです。

 

否定的な感情、肯定的な感情 どちらも表現する必要性がある

恐れ、不安、怒り、憎しみ、安心、喜び、愛情、楽しみなど様々な感情を表現する権利、必要があります。自分の権利が侵害されているという否定的な感情なども含みます。

心の中にある本音や本心を感情で表現してもらうことは大切です。

真の課題が見えるので解決に直結しやすくなります。

ただし精神疾患を患っていたり、うつ病を患っている場合は、リスクを伴うので、積極的に促すことは得策ではありません。医療に任せることが適切なケースもあります。

 

価値ある人間として受け止められたい

何かに依存しなければならない状態であったり、弱さや欠点を持っていたり、過去に過ちを経験していたとしても、利用者は一人の価値のある人間として、尊厳を持つ人間として受け止められたいというニーズがあります。

高齢者は自分だけではできないことが増えてくることによって、劣等感を持ったり、迷惑をかけてしまっているという感情が生じてしまうことがあります。

社会の一部として必要な存在であることを認識してもらいましょう。

 

共感的な理解と適切な反応を望んでいる

利用者や家族の感情表現に対してケアマネからの共感的理解と適切な反応を望んでいます。

利用者や家族の立場に立ってケアマネは同じ状況になった場合はどのような気持ちになってどのような反応を望むかイメージしましょう。

 

一方的に非難されたくないと考えている

利用者や家族が抱えている課題や困難に対してケアマネから一方的に非難されたり、叱責されたくないと考えています。

傾聴、受容の姿勢を常に持って課題解決を一緒にしていくことが大切です。

 

自分の人生に関する選択と決定を自ら行いたいと望んでいる

利用者や家族はケアマネからの選択や決定を押し付けられたり、管理・監督されたり、命令されたりすることを望まない。自身の人生を選択や決定できるような環境を提供されることを望んでいる。

ケアマネは利用者が選択できる選択肢や決定できる正しい知識を提供しましょう。

 

個人情報は守りたいというニーズを持っている

利用者や家族は自分の問題を近隣の人や世間一般の人々に知られたいとは願っていません。自分の評判を低下させてまで支援して欲しいとも思っていません。

できるだけ秘密にしたいという利用者の気持ちを大切にして、ケアマネは個人情報を守ることを意識しましょう。

 

これらの7つにニーズについて

利用者や家族はこれらのニーズを明確に意識している場合もあれば、そうでない場合もあります。またこれらのニーズを直接言葉にて表現することはあまりないでしょう。

しかしながらこれらのニーズは利用者や家族の感情や行動に大きな影響を与えています。ケアマネは感受性を持ちながらそのような影響を観察して、様々なかたちで表現される利用者や家族のニーズや影響に対応していく必要があります。

ケアマネはこれらのニーズを意識することによって、利用者の性質や環境、年齢によって異なる多様な情緒や衝動を個別に捉えることができるのです。

 

2.利用者や家族の不安

 

ケアマネと利用者や家族の相互関係としては、まずは前述の7つのニーズが利用者からケアマネへ感情や態度、言葉によって表現されます。

利用者は自分の弱みや課題をケアマネに打ち明けなければならないので多くの不安や恐れを抱くことになります。

 

利用者

「このケアマネジャーは私の話をよく聴き温かくきめ細かく対応してくれるのだろうか?」

「私を価値や尊厳を持つ一人の人間として認めてくれるのだろうか?」

「冷たくあしらわれてしまわないだろうか?」

「私を惨めな人間と決め付けたり、望まないことを強く勧めてきたりしないだろうか?」

「個人情報を他人に漏らしたりしないだろうか?」

 

3.ケアマネの利用者に対しての姿勢

ケアマネから利用者や家族に対する姿勢は必ずしも言葉で表現する必要はなく、態度を通して表現することも大切です。

あえて言葉で表現するのであれば、以下のセリフになるでしょうか。

 

ケアマネ
「あなたの課題、長所、短所が明らかになっても、私はあなたを一人の人間として尊重、尊厳を持って接します。あたなが自分で選択・決定できる環境を提供できるよう全力で支援しますのご安心ください。私はあなたの味方です。」

4.最後に

7つの利用者ニーズの基本原則は本質的な部分ですが、日々業務に追われてしまうとおろそかになってしまいがちなので意識することが肝要です。

あとはケアマネが経験を積みながら引き出しを増やしていき知識やネットワークを駆使して最善策を提案していけば幸せな利用者が増えるはずです。

引き続きよろしくどーぞ!

 

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