こんにちは、ふみーずステディです。
東京都江戸川区にて現役在宅ケアマネージャーとして単独居宅支援事業にて勤務しております。
今回は”心不全”についてご説明いたします。
心不全は病名ではなく、心筋梗塞や心臓弁膜症、心筋炎などの心臓のさまざまな病気や高血圧などが原因となり、引き起こされる状態のことをいいます。
超高齢社会を背景に、高齢者の心不全が年々増加しています。
1. 心不全の概要
心不全は、急性心不全と慢性心不全の2つに分類され、心臓の血液を送り出す機能の低下により、各臓器に必要な血液を供給することができない状態をいいます。
心臓は、体全体に血液を送り出すためのポンプの役割を担いますが、1分間に約60~80回、1日に10万回以上休むことなく拍動を繰り返して血液を全身に送り出しています。
血液は、大静脈→右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→再び大静脈というふうに全身を通ります。
このように心臓は効率的に血液を送り出しているのです。
2. 主な症状
●症状は重症度によって大きく異なり、種類も様々です。
●だるい、疲れやすい、動悸がする、息苦しい、咳、たん、むくみ、食欲低下、食後のお腹の張りや鈍痛(血液のうっ血によって生じます)があります。
*うっ血:体のある部分に、静脈血が異常に多くたまった状態です。静脈が圧迫されたり詰まったりして血流が妨げられたり、心臓のポンプとしての働きが弱まるなどの原因で起こります。
●尿量が減り、体重が増えます。
3. 原因
●心筋梗塞、狭心症、心臓弁膜症、心筋症などの心臓の異常により起こります。
●高血圧症で長年、心臓に負担をかけたことにより、心機能が低下して起こります。
4. 治療方法
●急性心不全(急速に心臓ポンプ機能が衰え、肺うっ血などが出現した状態)の場合は、入院治療が必要です。
全体安静として酸素療法や薬物療法を行います。
●慢性心不全の場合は、利尿剤などによる薬物療法を行います。
●重症度に合わせ、心臓に負担をかけるような運動や作業は避けます。
5. 日常生活での注意
●心不全の原因疾患が進行しなくても、心不全の症状が出たり悪化したりすることがあるが、日々の生活に気をつけることで防ぐことができます。
・過労、風邪、長時間の熱い湯の入浴などは心臓の負担になるので注意します。
・食事は塩分を控えめにし、禁煙・節酒を心がけます。
5. ご家族、支援者(ケアマネなど)が把握するべきポイント
●体調管理 ➡ 体重、血圧、脈拍を定期的に測定し、管理します。
●心臓への負担 ➡ 心臓に負担のかかる運動や長時間の入浴習慣はありませんか。
過度な運動は心臓に負担がかかるので医師と相談しながら運動量を調整します。
●生活習慣 ➡ 飲酒や喫煙の習慣はありませんか。
●食事内容 ➡ 塩分の多い食事を好んでいませんか。
●排尿回数 ➡ 適度な水分摂取を行っているかを排尿回数から確認します。
●身体状態 ➡ 過労や疲労、肥満、下肢のむくみ、動悸・息切れはありませんか。
肥満防止のため、バランスのよい食事や適度な活動量を確保します。
●就寝環境 ➡ 呼吸困難時の対応として仰臥位ではなく、起座位にできるような姿勢にしておきます。
●既往歴や現病歴を把握 ➡ 先天性の疾患(循環器系)は、後天性の疾患(心疾患、高血圧など)を確認します。
6. 今日のまとめ
このように普段からの生活習慣、食事の習慣、体調の管理などが心臓に大きな影響をもたらしますので正しい生活習慣を意識することが肝要です。
今日はこれまで。
引き続きよろしくどーぞ!
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