
こんにちは、現役ケアマネジャーのふみーずです。東京都内にて在宅ケアマネジャーとして居宅支援事業所で勤務しております。
「認知症が進んできた親を、どの施設にすればいいの?」
「認知症だと特別な施設じゃないとダメ?」
「グループホームってどんなところ?」
認知症のご家族の施設選びは、毎月のように相談を受けるテーマです。この記事では、施設を考えるタイミングと、認知症の方に向く施設、そして後悔しない選び方の軸を、現役ケアマネの視点でお伝えします。ぜひ最後までお読みください。
施設を考えるタイミング(2つのサイン)
認知症の親の施設を具体的に考え始める目安は、次の2つです。
- 安全に在宅生活ができているか:見守りや介助があっても事故・トラブルが増えてきたら、在宅の限界が近いサインです。
- 家族の介護負担が限界に近づいていないか:介護する家族が倒れてしまえば、本人の在宅生活も続きません。
この2つは「施設に入れる=親不孝」ではなく、本人と家族の両方を守るための判断材料です。
認知症の方に向く施設
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
グループホームは、認知症の方が自立支援を受けながら、少人数でアットホームな環境で暮らす施設です。家事などを役割分担しながら共同生活を送り、馴染みの関係の中で穏やかに過ごしやすいのが特徴です。地域密着型のため、原則として施設と同じ市区町村に住民票がある方が対象です。
認知症に特化していない施設でもよい場合
大切なのは、認知症だから必ず専門施設でなければならない、というわけではないということ。介護付き有料老人ホームなど、認知症に対応できる施設は他にもあります。本人の状態や家族の要望によっては、グループホーム以外が合うこともあります。
| 施設 | 認知症対応 | こんな家庭に |
|---|---|---|
| グループホーム | ◎専門 | 認知症中心・少人数で馴染みの環境を重視 |
| 介護付き有料老人ホーム | ○対応施設あり | 医療・介護の手厚さや個室環境も重視 |
| 特養 | ○対応施設あり | 費用を抑えたい(※要介護3以上・待機長め) |
※対応の可否や受け入れ条件は施設ごとに異なります。必ず各施設にご確認ください。
後悔しない選び方の軸:「何を一番優先するか」
施設選びでいちばん大切なのは、「要望の中で何が一番大切か」を家族で決めることです。費用・立地・医療体制・認知症対応・本人の好み——これらすべての条件を揃えるのは現実には難しいからです。
たとえば「費用を最優先」なら特養やグループホーム、「本人が馴染める環境を最優先」ならグループホーム、「医療の手厚さを最優先」なら対応する有料老人ホーム、というように、優先順位を決めると候補が自然としぼれてきます。本人の安全と家族の負担、その両方を見ながら決めましょう。
条件に合う施設を一度に比較したいときは、老人ホームの無料相談・紹介サービスを使うと、認知症対応の有無や費用で候補をしぼって相談できます。
施設を検討しつつ在宅も続けたいときは、自費の訪問介護・付き添いで支える方法もあります。
よくある質問(Q&A)
Q1. グループホームはずっといられますか?
A. 施設により異なります。医療的なケアが増えると住み替えが必要になる場合もあるため、入居前に確認しましょう。
Q2. 本人が認知症を受け入れず、施設を嫌がります。
A. よくあるお悩みです。見学から始める、馴染める雰囲気の施設を一緒に探すなど、本人が納得できる進め方が大切です。
Q3. 住民票がない地域のグループホームには入れませんか?
A. グループホームは地域密着型で、原則は同じ市区町村の方が対象です。詳しくは自治体・施設にご確認ください。
まとめ
- 施設を考えるサインは「安全に在宅できるか」「家族の負担が限界でないか」
- 認知症の方にはグループホームが有力。ただし専門施設でなくても対応できる施設はある
- 全条件は揃わない。「何を一番優先するか」を家族で決めるのが後悔しないコツ
最後までお読みいただきありがとうございました。
認知症の親の施設選びは迷って当然です。本人の安全と家族の暮らし、その両方を大切に、優先順位を決めて進めましょう。現役ケアマネとして、皆さまのお役に立てる情報を引き続き発信していきます。不安や疑問があれば、お住まいの地域の地域包括支援センターや担当ケアマネージャーにもお気軽にご相談ください。
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