認知症徘徊対策GPSの選び方|靴に入れるタイプの特徴と注意点
【ケアマネが教える】認知症徘徊対策GPS|靴に仕込むタイプが最強の理由
家族向け執筆・監修現役ケアマネジャー(介護支援専門員・介護福祉士)本ページはアフィリエイト広告を利用しています

 

こんにちは、現役ケアマネジャーのふみーずです。

東京都内にて在宅ケアマネジャーとして居宅支援事業にて勤務しております。

 

「認知症の親が外出して帰ってこなかった…」
「警察に保護されてようやく見つかった」
「次は無事に帰って来られるか心配」

このような相談を、私はケアマネとして何度も受けています。

 

認知症の進行に伴って増えるのが「徘徊」のリスクです。普段なら帰れる道のりでも、ある日突然「自宅がわからない」状態になり、知らない場所を歩き続けてしまう。

そして、家族が気づいた時には「警察に保護される」「真夏・真冬の中で何時間も歩き続ける」「線路に立ち入って事故になる」といった命に関わる事態にも繋がります。

 

そんな外出時の行方不明への備えとして、GPS等の位置情報端末も選択肢の一つです。

ただし、「本人が普段持ち歩く物と合うか」、「本人の理解と同意を得られるか」を先に確認する必要があります。靴に入れるタイプは、普段の外出で同じ靴を履く方には候補になりますが、すべての方に合うわけではありません。

 

この記事では、現役ケアマネの一次情報を交えて以下の内容を解説します。

  • 認知症徘徊の典型パターン(外出→警察保護)
  • 【ケアマネ経験】GPSで早期発見できた実例
  • GPS位置情報装置の3タイプ比較
  • 靴に入れるタイプが合う条件
  • 失敗しないGPS選び3つの基準
  • タイプ別の位置情報端末・見守りサービス

 

家族で備えを考えるときの比較材料としてお読みください。

 

1. 認知症徘徊で「警察に保護される」パターンは少なくない

ケアマネとして在宅介護の現場に関わってきた経験から言えるのは、認知症の方が「外出して帰宅できず、警察に保護される」パターンは決して珍しくないということです。

 

典型的な徘徊パターン

  1. 本人が「散歩」「買い物」など普段通りの目的で外出
  2. 目的地から自宅への帰り道が分からなくなる
  3. 知らない場所を歩き続ける
  4. 通行人が異変に気付いて声をかける
  5. 警察が保護 → 家族に連絡

 

家族が気付かないうちに進行する

怖いのは、家族が「まだ大丈夫」と判断している段階で、突然徘徊が発生することです。

  • つい先週まで普通に近所のスーパーに行けていた
  • 今日突然、近所で道に迷う
  • 翌日には何キロも離れた場所で発見される

認知症の進行は「ある日突然」レベルで顕在化することがあります。「うちは大丈夫」と思っていても、対策は早めに準備しておくことが大切です。

 

2. 【ケアマネの経験】位置情報が手掛かりになった一例

位置情報を手掛かりに確認できた一例
担当していた認知症の利用者様で、ご家族と相談してGPS位置情報装置を導入していたケースがあります。
ある日、いつもの散歩から戻らない事態が発生。ご家族がスマホでGPS位置を確認したところ、普段の散歩コースから大きく外れた地域にいることが判明しました。
すぐに駆け付けたところ、本人は道がわからずに歩き続けていましたが、体力的にも安全な状態で発見・保護できました。
この事例では位置情報が探す範囲を絞る手掛かりになりました。ただし、通信環境や端末の電池残量によって位置を確認できない場合もあり、同じ結果を保証するものではありません。

 

行方不明に気づいたときは、早めの通報と捜索が重要です。真夏の脱水、真冬の低体温、線路や車道での事故などの危険があるためです。

 

位置情報端末は捜索を支える道具の一つであり、警察への通報や地域の見守り体制の代わりではありません。

 

利用前に本人へ説明し、同意と尊厳を大切にする

位置情報はプライバシーに関わる情報です。本人に利用目的と共有する家族の範囲を説明し、同意を得てから使うことを基本にします。本人の意思を確認しにくい場合は、家族だけで決めず、担当ケアマネジャーや地域包括支援センター、必要に応じて主治医と相談します。行方不明など命に関わる危険が高く、説明を理解してもらうことが難しい場合は、安全を優先して本人に伝えずに使うという判断もあります。尊厳は大切ですが、命はもっと大切です。その場合も、位置を確認する家族を決めておく、位置情報を家族以外に共有しない、危険が落ち着いたら使い方を見直す、といったことを家族で決めておきましょう。

 

3. GPS位置情報装置の3タイプ比較

徘徊対策のGPS位置情報装置は、大きく3タイプに分かれます。

 

① 時計型(腕時計タイプ)

特徴とメリット・デメリット
メリット
・日常的に腕時計を着ける習慣がある人なら違和感なし
・電池残量や時刻表示など多機能デメリット
・本人が外してしまうリスク
・充電を忘れがち
・認知症の方が違和感を感じて取り外すケースも

 

② キーホルダー型・ポケット型

特徴とメリット・デメリット
メリット
・小型・軽量で目立たない
・カバンや上着のポケットに入れられるデメリット
・本人が「カバンを忘れる」「上着を着ない」と意味がない
・紛失・盗難リスク
・室内では本人が手放してしまうことも

 

③ 靴に入れるタイプ(インソール・かかと部)

特徴とメリット・デメリット
メリット
・普段から同じ靴を履く方では、外出時に持ち出しやすい
・本人へ説明して同意を得た上で、日常の靴に収められる
・別の靴で外出した場合は位置を確認できない
・盗難リスクも低い(靴底や内側に内蔵)デメリット
・対応する靴を購入する必要がある
・充電や電池交換のタイミング管理

 

4. 靴に入れるタイプが候補になる条件

ケアマネとして見守り方法を検討するときは、機器の性能だけでなく、本人の生活習慣と家族の管理方法が合うかを確認します。

 

理由① 本人が「装着している」自覚不要

認知症の方は、「これは何?」と新しい物に違和感を感じて取り外したり、隠したりすることがあります。

時計型・キーホルダー型はこのリスクが高いですが、靴は「履くもの」として違和感なく日常に組み込めるため、本人が意識せずにGPSを携帯できます。

 

理由② 普段履く靴なら持ち出しやすい

徘徊が発生するのは「外出時」です。

普段履く靴に端末を収めると、外出時に持ち出しやすくなります。ただし、別の靴を履いたり、端末の電池が切れたりする場合があるため、定期的な確認が必要です。

 

理由③ 盗難・紛失リスクが低い

高齢者が外で困っている時、端末の紛失や盗難の可能性も否定できません。

靴の内部に収めるため、カバンや上着とは管理方法が異なります。紛失しないとは限らないため、保管場所と電池残量も家族で決めておきます。

 

理由④ 常時携帯が前提のため通信精度が安定

時計型・キーホルダー型は外した場所の位置を示すことがあります。靴に入れるタイプも、靴を履いていなければ本人の位置は分からないため、生活習慣と照らして選びます。

 

5. 失敗しないGPS選び3つの基準

 

基準① 電池持ち(充電頻度)

  • 1回の充電で3日〜1週間程度持つ機種を選ぶ
  • 毎日充電するタイプは家族の負担増・つい忘れる
  • 電池切れ通知機能があると安心

 

基準② 通信エリア(GPS精度・通信網)

  • 大手キャリアの通信網を使用しているか
  • 都市部だけでなく郊外・山間部でも通信可能か
  • GPSの誤差(数メートル〜数十メートル)

 

基準③ 月額料金(ランニングコスト)

  • 機種代の他に月額500円〜1,500円かかる場合がある
  • 長期利用するため、トータルコストで比較
  • 家族の予算に合った機種を選ぶ

 

6. タイプ別の位置情報端末・見守りサービス

高齢者の見守り用途を公式情報で確認できた端末・サービスを、持ち方の違いで紹介します。本人が普段から持てるか、履けるかを基準に選びましょう。対応端末、料金、充電頻度などは変更されることがあるため、購入・契約前に公式の最新情報を確認してください。

 

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持ち方で選ぶ3つのタイプ

タイプ 候補 合いやすい方 確認すること
小型端末 あんしんウォッチャー/まもサーチ3 バッグや上着を普段から持つ方 置き忘れ、充電、通信料
靴収納 うららかGPSウォーク 普段から決まった靴を履く方 靴だけでは位置確認不可。対応GPSの契約が別途必要
レンタル+外出感知 iTSUMO3 福祉用具店の支援も受けながら使いたい方 購入品ではない。GPSは自費オプション。介護保険の対象可否は自治体判断

どのタイプでも、本人が持たなかったり別の靴で外出したりすれば位置を確認できません。本人へ利用目的と共有範囲を説明し、同意を得たうえで、普段の生活習慣に合う方法を選びます。

 

あんしんウォッチャー(au) — 高齢者の見守り用途を公式に確認

特徴

  • auの通信網を利用
  • auユーザーでなくても契約可能
  • 電池持ちは利用環境と測位設定で変わる
  • 離脱通知・履歴確認可能

公式確認:KDDIは、高齢者の外出時の見守り用途、家族での位置情報共有、行動範囲の通知を案内しています。本人へ説明し、同意を得て使用します。

 


 

まもサーチ3 — 高齢者の見守り用途を公式に確認

特徴

  • 専用アプリで現在地と移動履歴を確認
  • 登録したエリアへの到着・出発をスマートフォンへ通知
  • SoftBank LTEのエリア内で利用
  • 本体代とは別に月額または年額の通信料が必要

公式確認:まもサーチ公式サイトは、高齢者が端末を持つことで家族が居場所を確認できる用途を案内しています。測位環境によっては位置を取得できない場合や誤差が生じる場合があります。本人へ利用目的と共有範囲を説明し、同意を得て使用します。料金・対応端末はまもサーチ公式サイトで購入前に確認してください。

 


 

うららかGPSウォーク — GPS端末を靴に収納するタイプ

特徴

  • 対応する位置情報端末「GPSどこさいる」を靴の収納部に入れて使う
  • バッグや上着へ端末を入れる方法が合わない方の選択肢になる
  • 靴だけでは位置を確認できず、「GPSどこさいる」のレンタル契約が別途必要
  • 別の靴で外出した場合は、この方法では位置を確認できない

公式確認:公式販売ページは、認知症のある高齢者の外出時の早期発見を支援する介護靴として案内しています。購入前に、本人が履けるサイズか、対応するGPS端末と契約条件を確認してください。本人へ利用目的と共有範囲を説明し、同意を得て使用します。詳しくはうららかGPSウォーク公式販売ページで確認できます。

購入前の注意
下の商品リンクで販売しているのは靴です。位置情報端末と通信サービスは付属しません。

 


 

iTSUMO3 — レンタルと外出感知を組み合わせるタイプ

特徴

  • 購入品ではなく、福祉用具店などを通して利用するレンタルサービス
  • 外出を知らせるセンサーと、自費オプションのGPSを組み合わせられる
  • 専用の靴カバーや専用靴にGPS端末を取り付ける方法がある
  • 担当ケアマネジャーや地域の福祉用具店へ相談しながら導入できる

公式確認:iTSUMO3は、認知症による外出を知らせ、必要に応じて位置を確認するサービスです。外出感知機器が介護保険の対象になるかは自治体の判断で、GPSは全国共通で自費オプションと案内されています。利用条件はiTSUMO3公式Q&Aで確認し、担当ケアマネジャーまたは地域の福祉用具店へ相談してください。本人へ利用目的と共有範囲を説明し、同意を得て使用します。

 

7. 自治体の助成制度も活用しよう

お住まいの自治体によっては、徘徊探索サービス・GPS端末の購入費助成・貸与制度がある場合があります。

  • GPS端末の購入費を一部助成
  • GPS端末を無料貸与
  • 位置情報通知サービスの月額料金を助成

ただし、これらの自治体サービスは制度改正や予算の都合で受付終了になることもあります。

利用を検討される場合は、お住まいの地域包括支援センター、または区市町村の高齢者福祉担当窓口に最新情報をお問い合わせください。担当ケアマネジャーがいる場合は、現在利用できる助成制度について相談してください。

 

8. 徘徊対策はGPSだけに頼らない総合的なアプローチを

GPS位置情報装置は強力な徘徊対策ですが、万能ではありません。以下のような総合的な対策と組み合わせることで、より安全な見守りが実現します。

 

室内の見守りには「見守りカメラ」を併用

GPSは外出時の徘徊対策ですが、室内での転倒・事故のリスクには別途見守りカメラが有効です。

 

緊急通報サービス

体調不良時や緊急時に本人がボタンを押すだけで警備員が駆けつけるサービスもあります。お住まいの自治体や民間サービスを確認してみましょう。

 

地域での見守り体制

近所の住民や地域の見守りネットワーク、コンビニや薬局などの「徘徊高齢者見守りSOSネットワーク」など、地域での見守り体制への登録も有効です。

 

ケアマネ・地域包括支援センターへの相談

徘徊リスクが高まってきたと感じたら、担当ケアマネージャーや地域包括支援センターに相談することで、利用可能なサービスや制度の情報を得られます。

 

家族の介護負担が大きくなってきた場合、施設入居の検討も視野に入れる時期かもしれません。詳しくは下記の関連記事をご覧ください。

 

9. 【同業の方へ】介護現場で働く方へ

徘徊対策・GPS活用は、ケアマネ・介護職としての専門知識が活きる分野です。介護現場で経験を積みたい方には、専門の転職支援サイトの活用もおすすめします。

 

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介護職・福祉専門の転職支援サイト。ケアマネ含む福祉職の求人を扱う。クリックジョブ介護(ライフワンズ株式会社運営)
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10. 今日のまとめ

この記事の5つのポイント

  1. 認知症徘徊で「警察に保護される」パターンは珍しくない
  2. 位置情報は行方不明時に探す範囲を絞る手掛かりになる場合がある
  3. GPS位置情報装置は時計型・キーホルダー型・靴型の3タイプ
  4. 靴に入れるタイプは、普段から同じ靴を履く方の候補になる
  5. GPS単体ではなく、見守りカメラ・自治体サービス・地域ネットワークと組み合わせる

 

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最後までお読みいただきありがとうございました。

外出して帰宅できないことが心配になったら、本人と話し合い、家族・担当ケアマネジャー・地域包括支援センターと備えを整理しておくことが大切です。

現役ケアマネとして、皆さまのお役に立てる情報を引き続き発信していきます。不安や疑問があれば、お住まいの地域の地域包括支援センターや担当ケアマネージャーにもお気軽にご相談ください。

 

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