こんにちは、ふみーずステディです。
今回は磁気を使って体内の様子を診断できるMRI・MRA検査について概要のご説明をしていきます。
MRIとは『Magnetic Resonance Imaging』=[磁気共鳴画像診断装置]を略した言葉で、MRAとは『Magnetic Resonance Angiography』=[磁気共鳴血管画像]を略した言葉です。
MRI検査はX線ではなく、磁気を使って人体内部の構造を画像化する装置です。
私たちの体(組織と臓器)には多くの水分(H2O)が含まれています。
MRI装置は、水を構成する 水素原子に磁石と電波を使って水素原子の位置を解析し、撮像した体の部分の画像を作ります。
様々な病巣を発見することができますが、特に脳、脊椎、四肢、また子宮、卵巣、前立腺等の骨盤腔に生じた病変を発見することに優れています。
このように色々な病気の早期発見や診断にMRI検査は有効とされいます。
CT検査とは異なり、放射線被曝の心配はないことも一つのメリットとして挙げられます。
三大疾患であるガン、心筋梗塞、脳卒中の発見にも有用な検査方法の1つです。
1. MRI検査の仕組み
前述したようにMRI検査はX線ではなく、磁気を使って人体内部の構造を画像化する装置です。
MRIが生み出す高周波磁場内に人体を入れると、人体内に存在する水素原子が共鳴して電波信号を放出します。その電波信号をコンピューターで捉えて画像化するという仕組みです。
共鳴した水素原子の動き方の違いにより、正常な部分と病気の部分とが、画像の白黒で表されます。
大きな特徴は、体のどこからでも自由に撮影できるということです。
また、それらの画像を合成して立体的に映し出すことができるので、ガンがどの程度広がっているのか、他の組織にガンが転移していないか、などを確認することができます。
この検査に加え、病理検査や腫瘍マーカー検査などを行い、病状を確定していきます。
CT検査とは異なり、放射線被曝の心配はありません。
ですが、MRI検査室は常に高磁場が形成されているので、金属類を身に着けた状態での検査は危険を伴います。
心臓のペースメーカーや自動除細動器を使用しているときはMRI検査を受けることができません。
2. 動脈瘤の疑いの場合はMRA検査
身体の各部位の中で、血管だけを鮮明に画像化する検査をMRA(磁気共鳴血管撮影)と言います。MRIの設定を変えることで、血管を対象とした検査を行うことができます。
脳内の血管を鮮明に画像化できるので、くも膜下出血の原因となる*1)動脈瘤、*2)スクリーニング検査として行われます。
用語解説
*1)動脈瘤とは、動脈の一部が円筒状、こぶ状などに拡張した状態。次第に大きくなり、破裂して大出血を起こす可能性がある。
*2)スクーリング検査とは、病気の疑いがある人を早期に発見し、適切な治療につなげるための検査。
3. MRI・MRA検査の仕組み
イラスト、画像にて表記したいと思います。
4. 今日のまとめ
磁気を使って体内の様子を診断できるMRI・MRAの検査は、『ガン』、『心筋梗塞』、『脳卒中』などの疾患を発見することができます。
非常に強力な磁気なので以下に該当する方は検査できない場合があります。
- 心臓ペースメーカー,植え込み型除細動器を装着されている方
- インシュリン注入ポンプを装着されている方
- 体内に金属(内視鏡クリップ等)を挿入されている方
- ステント(冠動脈ステント,動・静脈ステント,胆管ステントなど)を入れている方
- 骨接合プレート・ワイヤーおよび人工骨頭・関節を入れている方
- 入れ墨をされている方(眉や体など)
- 妊娠中または妊娠している可能性のある方
- 金属片(鉄工,溶接工,戦争時の銃弾片,材質不明なもの)が体内にある方
- 歯列矯正ブリッジ,義歯インプラントを装着されている方
- 磁石を用いた義歯を装着されている方
今日はこれまで!
引き続きよろしくどーぞ!
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