こんにちは、ふみーずステディです。
東京都江戸川区にて現役在宅ケアマネージャーとして単独居宅支援事業にて勤務しております。
今回は”後縦靭帯骨化症”についてご説明いたします。
後縦靭帯骨化症を患っている方は、33,000人程度いると言われています。
神経が圧迫され神経の働きが低下して起こります。
頚椎の脊髄が圧迫されると、手足のしびれ感や手指の細かい運動がぎこちなったり、行いづらくなります。
1. 脊柱管狭窄症の概要
後縦靭帯骨化症は、椎体の後面にある後縦靭帯が骨化して脊髄や神経根を圧迫し、手や足、体感にしびれや運動障害などをきたす疾患です。
2. 主な症状
●後縦靭帯の骨化は緩やかに進むので、はじめのうちは症状が見られません。
●上肢がしびれ、首から肩にかけてこったり痛んだりするようになります。
●下肢や体幹のしびれや痛み・こわばり、筋肉・近くの低下などが生じてきます。
箸が使いにくくなったり、ボタンがかけられないなどの症状が現れます。
●歩行障害、膀胱直腸障害なども現れます。
*膀胱直腸障害:重度の椎間板ヘルニアや交通事故などで脊髄が損傷されて発症することがあります。
膀胱と直腸が同時に機能障害になることが多く、尿失禁、頻尿、便秘などが起こります。
3. 原因
●複数の要因が関与すると考えられていますが、原因の特定には至っていません。
●家族間での発症が多いので、遺伝的因子の関与が考えられています。
●2:1で男性に好発し、中年以降に発症することが多いです。
●糖尿病患者や肥満の方に多く、みられます。
4. 治療方法
●リハビリテーション、薬物療法、神経ブロックなどの対症療法を行います。
●頚椎固定装具の使用や、安静臥床、入院が必要な場合があります。
●上記で症状が改善されない場合は、手術が必要になります。
【生活上・介護上の注意】
・頚椎を急激に動かしたり後屈させないようにします。
転倒で頚椎に衝撃を与えることがあるので、転倒予防や対策はしっかり行います。
・転倒やベッドから転落した場合などは、そのときに異常がなかったとしても後で歩けなくなったり麻痺することもありますので、必ず受診します。
5. ご家族、支援者(ケアマネなど)が把握するべきポイント
●日常生活への支障 ➡ 頸部・肩、上肢の痛みやしびれにより、食事や着替えの際に支障がありませんか。
●外出機会の低下 ➡ 頻尿などが心配で友人との交流や外出の機会が減っていませんか。
●リハビリテーション ➡ 無理のない範囲で、首のストレッチ・筋力増強など、進行や状況に合わせた機能訓練を行います。
●転倒・転落防止 ➡ 軽微な外力で神経の障害が急速に進行したり、脊髄を損傷し四肢麻痺になる場合があるため注意します。
●歩行困難への支援 ➡ 転倒や階段での転落などが起きないように安全を図ります。
●過度の安静 ➡ 過度の安静は必要ありません。
●首を強く後ろにそらす動作 ➡ 脊柱管が狭くなり症状が悪化する可能性があります。
●排泄障害 ➡ それぞれの症状に合った支援を行います。
6. 今日のまとめ
完全に予防することはできませんが、症状の悪化を防ぐためには日常生活での注意が必要です。
症状が悪化すれば、手術も必要になります。
今日はこれまで。
引き続きよろしくどーぞ!