こんにちは、ふみーずステディです。
東京都江戸川区にて現役在宅ケアマネージャーとして単独居宅支援事業にて勤務しております。
今回は”浮腫(むくみ)”についてご説明いたします。
高齢者の浮腫の原因としては、加齢による心肺機能や筋力の低下による血行不良が最も多くみられます。
血液を送り出すポンプの役割をする心臓の機能や体の隅々へ血液を流す働きをする筋肉の収縮力が弱まると、血液が正しく循環できずに古い水分や老廃物が体に溜まってしまうのです。
1. 浮腫(むくみ)の概要
なんらかの原因で、皮下組織に水分が溜まった状態を浮腫(むくみ)と言います。
心不全や腎不全などが悪化して、浮腫が強くなることがあります。
2. 主な症状
●高齢者の場合は、臓器の機能低下により下腿や足首に起こりやすくなります。
●全身性浮腫は、通常重力の影響で下腿や足背に浮腫が見られます。
左右差はないが、体位により変化します。
●浮腫のある部分を圧迫すると、その跡がなかなか戻りません。
●体重増加やだるさを感じます。
【むくみの種類】
・両側性(全身性) ➡ 身体の左右両側、すなわち全身に起きる場合を言います。
・片側性(局在性) ➡ 身体の片側だけといった限定した場所に起きる場合を言います。
・圧痕性 ➡ 浮腫の部分を指で数秒間押して放したとき、へこんでしばらく元に戻らない浮腫みです
・非圧痕性 ➡ すぐに元に戻って跡が残らない浮腫です。
3. 原因
●加齢によるもの、疾患に関連しているもの、薬剤の影響によるものがあります。
【全身性浮腫の原因】
心不全、腎炎や腎不全、肝硬変、栄養障害、薬剤などがあります。
【限局性浮腫の原因】
皮膚感染症、アレルギー、下肢静脈瘤や深部静脈血栓症、リンパ節の切除、機能障害などがあります。
●たまっている水分が体重の5~10%に満たない場合は目に見えない場合もあり、それを潜在浮腫と言います。
4. 治療方法
【リハビリ】
・加齢によるものに対しては、運動療法などでリンパ液や血流の改善を図ります。
・浮腫の原因疾患の治療が重要となります。
・高度な浮腫やリンパ浮腫の場合は、圧迫療法、運動療法、リンパドレナージ、スキンケアを複合的に行います(複合的理学療法)。
【手術療法】
・リンパ浮腫の場合は、リンパ液が静脈に流れるようにする『リンパ管静脈吻合術』を行うことがあります。
5. ご家族、支援者(ケアマネなど)が把握するべきポイント
●できるだけ活動量を増やし、リンパ液の流れや血流が滞らないようにします。
●長時間の同一体位や冷えを避けます。
●腹式呼吸や肩回しによって、リンパ管の動きが刺激されるので積極的に行います。
●浮腫の部位を締め付ける衣服は避けます。
●浮腫のある部位は特に皮膚の清潔を保ち、虫刺されや小さな怪我にも気をつけます。
●皮膚感染症を早期に発見して対処します。
6. 今日のまとめ
血液が正常に体内を循環していれば浮腫みを予防・改善することができます。
塩分や水分のとりすぎにも注意しましょう。
浮腫の解消には、塩分を水分と共に体外へ排出してくれる作用のあるカリウムや、毛細血管を拡張して血行促進を促すビタミンEなどを積極的に摂取すると良いと言われています。
今日はこれまで。
引き続きよろしくどーぞ!