こんにちは、ふみーずステディです。
東京都江戸川区にて現役在宅ケアマネージャーとして単独居宅支援事業にて勤務しております。
今回は【前立腺肥大症】についてご説明していきます。
前立腺は年齢とともに肥大します。
肥大が進んで尿道を圧迫し、尿が出にくくなり、頻尿に悩まされるようになるのが前立腺肥大症です。
1. 前立腺肥大症の概要
前立腺肥大症は、加齢に伴う男性ホルモンの減少により前立腺が肥大する疾患です。
排尿症状、蓄尿症状、排尿後症状のアセスメントでは、本人の自尊心を傷つけないように配慮した聞き取りをするようにしましょう。
2. 主な症状
●前立腺は男性のん膀胱の下の後部尿道を取り巻いて存在しているので、腫れると、尿の出が悪くなり、以下の症状が現れます。
●尿に勢いがなくなったり、尿が出にくくなったりします。
尿線が別れたり、途中で尿が途切れたりすることもあります。
●頻尿があったり、尿を我慢できないときがあります。
*頻尿:朝起きてから就寝までにおおむね8回以上、就寝後2回以上排尿のために起きる場合は、それぞれ昼間頻尿、夜間頻尿と考えられます。
頻尿は、脳卒中や高血圧症など、さまざまな病気でみられます。
●排尿後に残尿感があったり、排尿後尿滴下があります。
3. 原因
●原因ははっきりとは解明されていないが、加齢に伴って男性ホルモンが減少し、女性ホルモンとのバランスが崩れることで前立腺が肥大すると考えられています。
4. 治療方法
●多くの場合、服薬治療で症状は改善されます。
●症状がひどく、尿が出なくなったり(閉尿)する場合は手術を行います。
●治療せずに経過観察するだけで良い場合もあります。
5. 生活上の注意点
●尿意があれば我慢しないようにします。
●便秘にならないよう注意します。
●適度な水分補給を心がけます。
●飲酒はほどほどにします。
●香辛料は控えます。
●尿を出にくくする薬もあるため、新たに薬を飲むときは医師に相談します。
6. ご家族、支援者(ケアマネなど)が把握するべきポイント
●受診・服薬状況 ➡ 受診の状況や服薬の種類などを確認します。
前立腺肥大症には禁忌・慎重投与の薬剤が多いため、市販の風邪薬など他の服薬との併用に注意した適切な服薬管理が重要です。
●栄養バランスのよい食生活 ➡ 高脂肪・高タンパク・刺激物を控えた食事を取ります。
●水分補給の程度 ➡ 適切な水分補給はされていますか。
アルコールの飲み過ぎは前立腺をうっ血させるため、尿が急に出なくなることがあります。
●長時間の座位を避ける ➡ 長時間座り続けると下半身や前立腺がうっ血するので避けましょう。
●便秘の予防 ➡ 便秘により膀胱が圧迫され尿が出づらくなることがあるため、便秘を予防・解消するような食生活や適度な運動を行います。
●体を冷やさない ➡ 下半身が冷えると前立腺の収縮が増強されます。
●頻尿にかかわる身体機能の変化 ➡ 1日の排尿回数の変化はありますか。
●排尿による日常生活への支障 ➡ 排尿障害による意欲低下や外出頻度の低下はありませんか。
●排尿症状 ➡ 排尿困難をはじめとする、尿を出すことに関連した症状はありませんか。
●蓄尿症状 ➡ 頻尿などの尿をためることに関連した症状はありませんか。
●排尿後症状 ➡ 残尿感やわずかな尿もれなど、排尿した後に出現する症状はありませんか。
7. 今日のまとめ
前立腺肥大症は歳のせいで仕方がないとあきらめている人が多いのですが、前立腺がんなどが発見される場合もあるので受診をしましょう。
肥大の進行を抑えるように日常生活習慣に注意することも重要です。
今日はこれまで。
引き続きよろしくどーぞ!
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